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バンクーバー在住歴25年のHanaの個人的見解

ワクチン対策、日本とカナダどっちが勝ち?

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去年の3月末、バンクーバーから日本行きのフライトが週7便から3便へと減便になっただけでなく、多くのフライトがキャンセルとなり、空港から人が消えた。そして、息子が、その当時感染の爆発的拡大で大混乱に陥っていたニューヨークから、さながら戦地を後にするかのように突然帰って来た。

 

 

それはまるで映画を見ているかの如く、あれよあれよと言う間に多くの人々の生活が一転し、その時点でこんなに長引くなんて誰が想像できたであろうか。。。

 

 

ストックしていたジャワカレーも豆乳イソフラボンの化粧水も、その他もろもろ、一つ一つ底をついていった。そして、悲しいかな、未だに、買い出しままならぬ近くて遠い日本かな。

 

 

そんな中、世界は”人生ゲーム”さながら、我先にゴールすべく皆必至だ。しょっぱなから、ワクチンの確保競争に一歩遅れをとった日本は、菅首相も(菅さん、本当に頑張っているのかな?)、河野さんも、地方自治体も、企業も頑張っているのは見えるけれど、残念ながらワクチン接種において未だその遅れを取り戻してはいない。

 

 

一方、カナダは国民の約80%が1回目のワクチン接種を完了し、現時点で2回目のワクチン接種が着々と進行している。実はカナダと日本で、このワクチン接種戦略が大きく違い、とても興味深い。

 

 

カナダは、まずは、希望する全ての国民が1回目のワクチンを打ち終えることを優先し、それを持って経済を再開すると言う戦略に出た。実際、現時点で、野外でのマスクは不要、屋内でも個人の判断に任せると言うレベルになり、また7月から国内旅行、9月からは海外旅行が解禁となり、観光地のホテルはどこも予約でいっぱいらしい。着々と“脱コロナ”に向かっている。素晴らしい!

 

 

しかし、この戦略を実行するには、1回目のワクチン接種後2回目を受けるまで約4ヶ月かかるということを忘れてはならない。4週間でなく、4ヶ月だよ。実際は、2ヶ月と早まり、”早いじゃん”と言う錯覚にさえ陥ってしまう。それでも、カナダの国民はやんのやんのと言わず、とりあえず素直に政府の政策に従ったという感じ(少なくともそう見える)。私個人は、”そんなに期間をあけて有効性はどうなん?”と疑問はぬぐい切れないけれど、走り出した電車、乗るしかない。

 

 

さて、一方真面目で勤勉な日本は、もちろんファイザーやモデルナの使用方法の記載に忠実に従い、1回目のワクチン接種後、3週間で2回目の接種を受けると言う本来あるべき形で摂取を行っている。なので、日本のワクチン接種率がなかなか上がらない。それどころか、有観客でオリンピックを開催すると言うのだから、さらなる感染拡大となるのではないか本当にマジで心配している(さらに日本が遠のくよ~)。

 

 

もし日本が出だしで遅れず着々と進めていれば、現時点で2回目の接種率で、他国に後れを取っている感はなかったのかもしれない。そして、一方カナダは、今後2回目の接種を急がなければ、イギリスのように、1回接種のワクチンだけでは対応できない変異種による感染が広がるかもしれない。

 

 

このカナダと日本の”人生ゲーム”、まだまだ勝負の行方は分からない。

 


www.youtube.com (2020年5月20日と5月17日の様子)