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バンクーバー在住歴25年のHanaの個人的見解

コロナ禍日本へ帰国するに当たって知っておかなければならない事

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日本のコロナ感染者数は、8月13日現在で5000人弱で、感染拡大が止まりません。緊急事態宣言が出ているにもかかわらず、人流の抑制が出来ないばかりか、ワクチンの供給が追いつかないため、ワクチン接種に歯止めがかかり、感染拡大は広がる一方です。

 


“こんなに頑張ったんだからもう限界が来て当たり前“と報道がいうと、“そうだ、そうだ。限界だ“と、大義名分を手にした人々がこぞって街へ繰り出し、飲食店が緊急事態宣言を無視して夜遅くまでお酒を提供している。

 

緊急事態宣言慣れして緊張感がないことも分かるし、飲食関連の方々の厳しい状況も理解できます。ただ、本当に日本はこれでいいのでしょうか?

 


カナダは順調にワクチン接種が進んでおり、7月からは国内旅行が解禁となり、9月からは海外旅行の規制も無くなります。ただ、まだまだ厳しい日本の状況下、帰国は、もうしばらく辛抱が必要なのではないかと思いますが、それでもどうしても帰国しなければならない方々の為に、現時点で、日本へ帰国するに当たって、どの様な準備をしなければならないのかをお話ししましょう。

 


1. PCR 検査-72時間以内ってどこから数えるの?

 

まず皆さんもご存知だとは思いますが、日本人でも帰国に当たって、国際線の出発時刻まで72時間以内におこなったPCRの検査が必要となります。

 

例えば、8月20日にANAのNH115便で帰国するとします。出発時刻が午後4時40分なので、8月17日の4時40分以降にPCRの検査していなければならないと言うことになるのです。 PCRの検査を行った後, 結果が出るまで、12時間から24時間かかると言われています。なので、万が一飛行機が遅れた時を考慮して、18日の4時40分過ぎか、あるいは19日の朝早くにすることをお勧めします。通常飛行機の遅延により、検査結果が72時間以上になってしまった場合でも、本来の出発時刻を示した予定表などにより飛行機の遅延が証明できれば、新たにPCR検査を受けずに、入国出来るはずなのですが、それでも、コロナ禍、規則がいつ変更になるか分からない為、不安材料は一つでも回避したいものです。

 


また、ビクトリアやカルガリーなど国内線を乗り継いでバンクーバーから出国する場合は、国内線の出発時刻ではなく、国際線の出発時刻から(例えば、NH115便の出発時刻である4時40分)72時間以内に受けたPCRの検査が必要となります。国内線のチェックインの際にPCRの検査証明書を見せなければならないので、検査のタイミングが少し難しくなります。

 


2. PCR証明書はどこの病院や施設でも同じ?

 

さて、次にPCR証明で日本政府が認めた検体や検査方法と、認められていないものがあります。PCR検査を受ける際は、下記の表(添付2)を参考に、どんな検体や検査を行っているのかにも細心の注意を払って、適切な病院や施設を選びましょう。

 


3. 日本で検疫を通過する際に必要なQRコードって何?

 

日本到着後、検疫を通過する際に、厚生労働省によって施行されている“新型コロナウイルス感染症対策 質問票回答受付“で、必要事項を記入して入手するQRコードを提示しなければなりません。下記のアドレスに入って、事前に入手することをお勧めします。


*新型コロナウイルス感染症対策 質問票回答受付のサイトアドレス

https://arqs-qa.followup.mhlw.go.jp/

 


4. 日本到着前にダウンロードするいい3種類のAPP

 

さらに、入国の際、1.健康居所確認アプリ(MySOS)、2. Google Map等で位置情報の設定・保存、3. 接触確認アプリ(COCOA)の3種類のAPP(添付1参照)をご自身のスマートフォンにダウンロードする必要がありますので、これも事前にインストールしておきましょう。

 


5. 14日間の隔離と公共の交通機関

 

到着後、抗体検査を受け、その結果が陽性であれば政府の用意した施設で隔離します。検査結果が陰性であれば、ご自身が指定した場所(自宅やホテル)で、14日間の自主隔離を行わなければなりません。公共の交通機関は一切使用できないので、家族や友人の方がピックアップに来てくれるか、あるいは、ご自身でハイヤーを手配する必要があります。また、コロナ専用エアポートリムジンバスが指定されたホテル間を巡行しているので、ホテルにて隔離される方は確認してみて下さい。

 


6. 大阪や福岡などにご自宅がある方はこんな方法で帰国出来ること知ってる?

 

大阪や福岡などにご自宅のある方は、成田や羽田到着での帰国はなかなか難しくなります。そんな際、大阪や福岡などに乗り入れている航空会社を使えば、14日間の隔離を自宅ですることも可能となります。例えばEVA航空は、Taipeiから関西国際空港に運行している為、Vancouver-Taipei-KIX(関西国際空港)で大阪へ直接乗り入れることが出来ます。また、大韓航空は、Incheonから福岡に運航しているので、Vancouver-Inchon-Fukuoka で福岡に乗り入れることが出来るのです。

 


海外に住む人間にとって、このコロナで一挙に日本が遠くなりました。ただもう少しの辛抱だと思います。日本でもワクチン接種が進み、来年には通常の帰国が出来るように願ってやみません。そして、どうしても今帰国しなければならない方々、万全の準備を整え、安全かつストレスの少ないご旅行が出来ることを心より願っております。

 

 

(添付1)

 

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(添付2)

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有効な検体証明書として認められる要件


検体

-Nasopharyngeal/Nasopharynx(Swab/Smear)

  Rhinopharyngeal /Rhinopharynx(Swab/Smear)

  鼻咽頭ぬぐい

-(Deep Throat)saliva唾液

-Nasopharyngeal and Oropharyngeal (Throat) (Swab/Smear)

  鼻咽頭ぬぐい・咽頭ぬぐいの混合

 

検査方法

-Nucleic Acid Amplification Test (RT-) PCR) 核酸増幅検査 (RT-) PCR法

(Real time (RT-) PCR, Q-PCR,Fluorescence-PCR, Multiple-PCR)

-Nucleic Acid Amplification Test (LAMP) 核酸増幅検査 LAMP法

-Nucleic Acid Amplification Test (TMA) 核酸増幅検査 TMA法

-Nucleic Acid Amplification Test (TRC ) 核酸増幅検査 TRC法

-Nucleic Acid Amplification Test(Smart Amp) 核酸増幅検査 Smart Amp法

-Nucleic Acid Amplification Test(NEAR) 核酸増幅検査 NEAR法

-Next Generation Sequence 次世代シーケンス法

-Quantitative Antigen Test (CLEIA/ECLEIA) 抗原定量検査

 

有効な検査証明として認められない主な例

 

認められない検体

-Nasal(Swab/Smear)鼻腔ぬぐい

-Oral (Swab/Smear) 口腔ぬぐい

-Throat (Swab/Smear) 咽頭ぬぐい

-Mid-Turbinate Nasal (Swab/Smear)中鼻申介ぬぐい

-Nose鼻ぬぐい

-Gargle Waterうがい液

-Mixture of Sample of A and B 鼻咽頭ぬぐい・咽頭ぬぐいの混合検体を除く、複数カ所から採取した検体の混合検体

(例)

       Nasal and Throat (Swab/Smear)鼻腔・咽頭ぬぐい

       Pharyngeal and Nasal (Swab/Smear)咽頭・鼻腔ぬぐい

       Nasal and Oropharyngeal (Swab/Smear) 鼻腔・口腔鼻腔ぬぐい

 

認められない検査方法

-Antigen (test/kit)抗体検査

-Rapid Antigen (test/kit)迅速抗体検査

-Antibody (test/kit) 抗体検査

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